ブラスタ★考察 歌詞から考えるチームP(真珠)②Beyond the Door・雨傘

ドアの向こう側

「BELOVED」を遊ぶにあたって、ふと「Beyond the Door」と曲調が似ているなと思いました。(音楽の知識はないです)
表紙に真珠とリンドウが描かれているので、安易に「BELOVED」も二人の曲なのかと想像できます。

↓公演開始前の音源。聴き比べ用

しかしながら私が「Beyond the Door」と出会ったのは「PRISMATIC TEAR」のMVがきっかけだったりします。(BELOVED知る前)

最後に意味ありげにベッドが映るのですが、原典が眠り姫だからなのでしょうけど、どうしても誰のベッドなのか気になっていました。途中で大牙がベッドの部屋にいるので、大牙に関わることかもしれないし、ストーリーで羽瀬山が撃たれて眠らされるので、羽瀬山のベッドかもしれません。(100年の眠りから目覚めさせる王子はいったい誰なの!?)

ですが「PRISMATIC TEAR」は夜光の曲であり「Violet」と繋がってることはわかっていたので、自然と真珠のソロ曲に行き着きました。そしたらありましたよ、ベッド。

「劣等感に溺れるベッドの中で」

ストーリーでは夜光が真珠に対して劣等感を抱いている描写を色濃くしつこく全面的に押し出してるわけですが、Pを読み解く最大のポイントは「真珠の劣等感」です。

夜光と真珠は「対」であり、夜光は真珠を演じています。
夜光の演じる劣等感は真珠の劣等感なんです。

真珠の背景を少し考えてみます。

夜光と同じ事務所でアイドル候補生でしたよね。夜光の話によると、真珠は「絶対アイドルになる!」というようなエネルギッシュで純粋な子です。

しかし、グループコンセプト「リアル王子様」でデビューできそうでしたが、家が極貧だったためイメージにそぐわないからと事務所側が真珠をグループから外しました。その際、あまりの出来事に言い返してしまって、事務所を退所させられた…と話していました。

ここなんですよね。あんまりさらっと言うものだから見逃しちゃうけれど、思わず言い返してしまうほど、家や生まれなどについて心がズタズタになるような事を言われた、と思います。

「夢をあきらめてしまう」ほどの、もっと言えば「自尊心を破壊させる」ほどの事を言われたのでしょう。
真珠は、深く傷つきました。

希望はすべて消えてしまい、ちっぽけな自分と心の空洞の虚しさを抱えて、途方に暮れ、殻は閉じて、心を閉ざしました。

そんな中、リンドウがスターレスに誘ってくれます。「僕を救ってくれた人」としてリンドウへの尊敬は何倍にも何倍にも膨れ上がります。

…しかし、これが真珠の呪いそのものであり、誰かをを崇めることは、自分から逃げることでもあるのです。

「アイドルになりたい」「トップになりたい」思い、そして仲間たちとデビューを目指した日々もろとも、リンドウを崇めることで封印しました。

だから「雨傘」のMVは雨が降ってないのです。

傘をさしてしのいで、嘘の晴れ間の中にいる。

唯一雨の描写が入るシーンは、「僕はどうして胸が苦しいのだろう ざわつく鼓動(おと)が消えない」から「近くにくるのはなぜなの」までで、苦しさを感じている場面、思い悩む場面です。

真珠の「夜光は覚えるの得意なんだよな」とか「夜光は頭がいいから」発言や、謝るときに「かっこ悪くて」と自分のことを評価するあたり、夜光の冷静で知的な面、賢さに憧れがあります。

真珠は学力コンプレックスを抱いていました。
加えて家も貧乏だし、アイドルになるという夢も絶たれてしまい、自分の最も痛いところを心無い言葉で徹底的に砕かれて「俺には何も無い」と思い込んだのです。

これが真珠の呪いそのものであり、「劣等感に溺れて」の正体です。

殻の中に閉じこもってずっと真珠は泣いていました。

真珠の心情を踏まえれば、原典は大変分かりやすくなります。
案ずることなかれ。曲名は「Beyond the Door」真珠の扉は開かれました。

秘密の花園 (フランシス・ホジソン・バーネット)

♥主な登場人物
・メアリー…親に愛されずに育った、わがままで気難しい少女。両親が他界し、クレイブン(伯父)に預けられる。
・ディコン…動物と話せる心優しい少年。世話係マーサの弟。
・コリン…病弱で癇癪持ちの少年。クレイブンの息子。
・クレイブン…妻に先立たれてから口数が減り、屋敷を留守にすることが多くなった。

原典は前半がメアリー中心で後半がコリン中心に物語が進んでいくようです。
似た者同士の二人が出会い成長していく物語です。

あらすじもいらないくらい簡潔で明確ですが、曲の部分を超簡単にまとめました。

・孤独な少女メアリーの両親は他界し、伯父(クレイブン)に預けられる。
・「秘密の花園」の鍵を見つけ足を踏み入れる。
・枯れ果てた庭に新しい種を植えて再生する中で、心身共に成長していく。
・病弱で孤独な少年コリンに出会う。
・ほとんど部屋から出たことがなく、外の世界を知らないコリンを「秘密の花園」に連れていく。
・自分は死ぬと癇癪を起していたコリンは、美しい花園で「いつまでも生きる」と宣言した。

詳しいあらすじ
https://pinkblue.sakura.ne.jp/contents/kansou/book/long/himituno-hanazono.html

↑ブラスタのあらすじ。ここだけでも読めば何を伝えたいのかよくわかる。

公演解説(歌詞)

ブラスタのあらすじを読むと、コリンに焦点が当てられてるのがわかります。メアリーはコリンの扉を開いて、(prismatic tear)互いに成長していきます。心の状態を花園で表し、最初は枯れ果ててたのが二人が交流することによって命を吹き返すシナリオですね。(春)

コリン=真珠
メアリー=夜光

メアリーがお金持ちのひねくれた少女であることや、夜光が「虹の彼方へ」で魔法使い役を演じていたこと、リンドウがスキャンダルで傷ついていたり、「人魚は陸で暮らせない」で姉の看病でPを不在(あまり家に帰らない)にしていたことを踏まえると、

メアリー=マイカ
ディコン=夜光

コリン=真珠
クレイブン=リンドウ

このような配役で考えることもできます。夜光に関しては「prismatic tear」で「誰も邪魔できない 特別な僕の魔法」と歌っていて、「Byoned the Door」と「prismatic tear」が繋がってると示唆しています。

原典でも曲でも印象的に語られる「魔法」はいったいどんなものなのでしょうか?

↓こちらの方が詳しく解説してくれてます。

有り体に言ってしまえば、魔法は「信じる力そのもの」であり、自分を信じ、他者を信じ、世界を信じることでしょう。そして何かを成し遂げたり、人の助けになりたいと思うのです。希望そのものです。

真珠は自分も他者も世界も信じることができませんでした。傷ついて、閉じこもって、傘をさして、晴れた嘘の中にいましたが、力強い「魔法」をもらって、信じる力をもらったのです。

「黎明は待たない」の冒頭シーンです。

「風が運ぶ青葉の色 命支える大地踏みしめて ボクは強く立ち尽くした」歌詞のこの部分を表しています。風と共に草原を駆け抜けて、空に向かうカメラワークがまさに真珠のようで叙情的です。

ストーリーでも対決公演(雨傘、沈まぬ月)以降の真珠は目つきが違うなあとひしひしと感じられ、オーナー代理に夜光が任命されたとき、自分も何か手伝えないかと立候補したり、パソコンの勉強をカスミからギィと一緒に学んだりして、自分のできることを増やそうと頑張っている真珠は、一皮むけたみたいにとても輝いて見えました。

この一歩が真珠にとってどれほどの一歩だったのか、考えられずにいられません。

曲を逆さから始めてしまいましたが、最初の方の歌詞で「キミ」の説明をしていますね。原典にあたるメアリーの事です。

「両手を塞ぐ日射しは圧倒的で」や「濡れた目にキミは眩し過ぎる」から真珠にとって「キミ」は圧倒的に眩しい太陽のような人であることがわかります。

こちらは恒常星5カード

キャストのイメージカラーが覚醒後タイトルで書かれていますが、夜光の「紺碧」と真珠の「天青」を調べてみました。

紺碧…黒みを帯びた深く濃い青色。真夏の空や海によく例えられる。強い日差し、壮大で深い青色といったニュアンス。
天青…雨上がりの空の明るい水色。雲が破れるようにして晴れ始めたときの青。あっぱれ(驚くほど立派)。

「圧倒的な光」は夜光を指していることがわかります。
眩しすぎて顔を背けた→夜光と向き合いたくなかった(雨傘)

カードの色の名前だけでも、夜光の刺すような眩い光が真珠の雨雲を割って、空が破れるように晴れていった様子が想像できます。

ストーリーもとても良かったですね。ひたすら真珠の成長に注力しています。
個人的なポイントは、真珠が「夜光にも見てほしい」と言ったことと、ネコメが真珠を“甘やかしている”件についてリンドウのセリフが「……」だったところですね。

✿花言葉まとめ・カードでキャストが持ってる花
真珠(赤とピンクの薔薇)

薔薇…美、愛
赤…愛情、情熱、熱烈な恋、あなたを愛しています
ピンク…上品、感銘、恋の誓い、感謝

リンドウ(ダリア)

ダリア…華麗、気品、移り気
赤…華麗、栄華

マイカ(チューリップ)

チューリップ…博愛、思いやり、愛の告白、美しい瞳
赤…家族への感謝

メノウ(薔薇?)

白…純潔、深い尊敬、相思相愛、約束を守る(枯れた白い薔薇…生涯を誓う)
黄…友情、献身、愛の告白、感謝、不貞、嫉妬、薄らぐ愛

ネコメ(コスモス)

コスモス…乙女の真心、調和、謙虚
ピンク…乙女の純潔
赤…愛情、調和
白…優美、純潔、美麗
黄…幼い恋心、自然美、野性的な美しさ
紫…乙女の愛情

・PVで印象的だと思った花

紫陽花…家族団らん、和気あいあい、移り気、浮気、辛抱強さ、無常

ルピナス…あなたは私の安らぎ、貪欲、いつも幸せ、想像力、空想
ピンク…珍奇
青…母性愛

ギガンチウム…無限の悲しみ、深い悲しみ、不屈の心、正しい主張、円満な人柄、優しい

柳…自由、思いのまま、親切、努力が報われる

カザニア…あなたを誇りに思う、身近な愛、潔白、笑顔で答える

ヒルガオ?…絆、親しい付き合い、友達のよしみ、縁、情事、依存、儚い恋

画面切り替わりに出てくる花。とっても可憐。名前はわからない。

最後までお読みいただきありがとうございました♡

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